上島昌子
卒論:ウサギのIL-2産生能に関する研究 測定法の検討と正常値の設定
うさぎの免疫に関する基礎研究です。うさぎのインターロイキン2の産生能について測定法を検討し、正常値を設定しました。
●ウサギの血液生化学検査の正常参考値検討(中部日本小動物獣医学会 1998)
勤務医時代の報告です。少量の血液で測定可能な機器(Vetscan)が登場し、一般飼育うさぎ110頭の協力を得て正常値を調べました。大学の恩師・小林好作教授にご指導いただきました。実験動物うさぎを対象とした研究との比較では、血糖値がやや高め(Glu115‐214mg/dl)の傾向がみられました。
●イエウサギのメラノーマの1症例(エキゾチックペット研究会 2000)
共同研究で、勤務医時代の院長が口頭発表しました。耳にできた黒い腫瘤が拡大し、最終的には肺と肝臓に転移、病理 検査でメラノーマと診断されました。症例を経験した1999年時点では、うさぎのメラノーマはほとんど報告例がありませんでした。
●兎の稀な悪性腫瘍である腎芽腫の1症例(獣医麻酔外科学雑誌 2003)
血尿を主訴に来院したうさぎの腎臓に腫瘤を認め、摘出手術後の病理検査で腎芽腫と診断されました。うさぎの腎芽腫は当時ほとんど報告例がなく、治療について相談をしていたうさぎ診療の第一人者の先生より、貴重な症例として報告を勧められ投稿しました。
●ウサギの膿瘍に対する治療法 一考(エキゾチックペット研究会 2007)
摘出困難な部位にできた膿瘍の治療法について、オーナー様とともに模索した結果をまとめました。開放療法や水酸化カルシウムペーストを用いた治療例を報告しました。
執筆:ウサギの膿瘍治療(VEC 2007)
エキゾチックペット研究会で報告した内容をまとめ、執筆しました。
●ウサギの胸腔内腫瘤の10例(エキゾチックペット研究会・準アワード受賞 2010)
重度の心疾患をもつうさぎを診察したことをきっかけに、健診時に胸部の聴診を重視するようになり、胸腺腫など胸腔内腫瘤を早期に発見できるようになりました。当時は診断法や治療法が確立されておらず、胸腔内腫瘤の種類別に特徴や内科治療についてまとめ、発表しました。
執筆:ウサギの縦隔腫瘤10例(JSEPM 2010)
エキゾチックペット研究会で報告した内容をまとめ、執筆しました。
執筆:見落としてはいけないウサギの腫瘍 ウサギの胸腺腫(エキゾチック診療 2011)
エキゾチックペット研究会で報告した内容をもとに、主にうさぎの胸腺腫の診断法、治療法を当院の2011年の知見としてまとめ、執筆しました。
●低血糖を呈したウサギの1症例(エキゾチックペット研究会・学会アワード受賞 2013 )
食餌をとっているにもかかわらず低血糖(Glu31~53 mg/dl)を示したうさぎの症例です。膵臓の腫瘍であるインスリノーマを疑い、内科治療を試みました。外部検査機関の協力により、うさぎのインスリン正常参考値の設定も行いました。
執筆:低血糖のウサギの1症例(JSEPM 2013)
エキゾチックペット研究会で報告した内容をまとめ、執筆しました。
●てんかん様発作を呈した特発性心筋症のウサギの一例(日本獣医エキゾチック動物学会 2025)
2020年、てんかん様発作を主訴に来院したうさぎにおいて、徐脈(85bpm)と第2度房室ブロックが認められ、心原性発作(心疾患が原因の発作)が疑われました。新型コロナ禍を経て通常開催になった学会で報告しました。
●兎の心臓バイオマーカーとしての心筋トロポニンIの測定(第47回動物臨床医学会年次大会・エキゾチックペット分科会Award受賞 2025)
共著者名:上島信之,柴﨑哲
循環器専門医柴﨑哲先生のご指導のもと、ヒト、犬、猫において心筋損傷の指標とされる心筋トロポニンIをうさぎにおいて測定した結果をまとめ、学会報告を行いました。